ALL About Deathcut

2010年9月8日 TCG全般
目次

1.デスカットとは
2.デスカットの誕生
3.デスカットの種類
4.デスカットとDCI
5.デスカットの実例

本文

1.デスカットとは

相手のデッキを的確にカットし、相手をマリガン地獄に追い込む究極のテクニックである。
相手をトリプルマリガンもしくはそれ以上の状況に追い込み、プレイせずして勝利を獲得する事実上の0ターンキルである。

2.デスカットの誕生

デスカットの歴史は闇につつまれており、明確な記録として残っていない。
あるデスカット使いが相手をトリプルマリガンに追い込み、相手が本当に落ち込んでしまった時に「いや、私のデスカットが効いたようですね」と言って相手や周囲の笑いを取ったのが元祖と言われている。
しかし、マジック黎明期からデスカット使いは存在していたことは確かである。
そして今でもあなたの周囲に1~2人はいるのではないだろうか。
「この人と対戦した時はやたらとマリガン率が高いなあ」と思うことが、それもただのワンカットで。
その人物はデスカット使いである可能性が高く、要注意であると言える。

3.デスカットの種類

デスカットには様々な種類がある。
ここではそのうち2種類を紹介するに留める。

3-1.シングルデスカット

シングルデスカットは、シャッフルされた相手のデッキの上半分を取り、下半分と入れ替える技である。
これにより、相手の手札やドローを本来の正反対の結果にすることになる。
基本的にはデッキの中央をつまむのであるが、経験を積んだデスカット使いは中央から微妙に上または下の部分をカットし、相手を事故に追い込む。
これは経験によるところが多く、簡単に見えて非常に難しい。
また、相手が元々不利な状態な状態であった場合、敵に塩を送ることになりかねないため要注意である。

3-2.トライアングルデスカット

シングルデスカットの欠点を埋めるべく開発されたのが、トライアングルデスカットである。
これは一見、デッキを3分割にして入れ替えるだけのカットに見えるがそうではない。
以下、相手のデッキの上から20枚を「上」、次の20枚を「中」、残りを「下」と表記する。
まず「上」を取り、次に「中」を取る。その後「下」を「中」の上に置き、最後に「上」を乗せる。

ようするに「上中下」のデッキ構成を「上下中」と変化させただけであり、上20枚は相手がシャッフルした状態から何ら変わっていないのである。
またこれに加えて、たまにフェイントを用いることがある。例えば、「上」、「中」、「下」の3つに分けたあと、「上」を「中」の上に置き、最後に「下」を乗せることにより、トライアングルデスカットに見せかけた深めのシングルデスカットになる。
この使い分けが非常に難しいため、使用するためには大変な熟練を要する。
音楽のリズム理論が有効であるとする者もいるが、この見解には異議を唱えるデスカット使いも多い。

4.デスカットとDCI

DCIはデスカットについて、ただのカットであり、イカサマではないとしている。
このためマリガンに地獄にはまって負けた後で、相手をジャッジやDCIに訴えても却下される。
しかし、実はDCIはデスカットの有用性を認めているのである。
このため、高額な賞金や副賞のかかるプレミアイベントにおいては、デスカットだけで優勝する者がでないよう「相手のデッキのシャッフル」が義務付けられている。
「競技レベル以上では相手のデッキの充分な切り直しが必要である」というのは、実はデスカットを封じるための苦肉の策なのである。
事実、カットとデスカットの区別を付けるのは認定ジャッジでも難しい。そのためREL一般でも相手のデッキのシャッフルを義務付けるジャッジも存在する。

5.デスカットの実例

先日、あるデスカット使いがレガシーのトーナメントに参加し、4-1という成績を収めた。
しかしながら、そのうち2勝は相手の不自然なマリガンが原因であることが目撃されている。
つまり、本来このプレイヤーの成績は2-3であったはずなのだ。
デスカットを身につけているか否かで、これだけ成績が変わるのである。

ここまで読んでなお、あなたがデスカットを単なる迷信と思うことは自由だ。
しかし、デスカットの存在に気づかない限り、あなたは必ず手札事故やドロー事故に見舞われるであろう。

ALL About Deathcut ~ 完 ~

企画協力 この前のLMCextraレガシー参加者の方々

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